昨年ブログでお話しさせていただいた保護猫にゃんちゅーのその後の経過報告です。
にゃんちゅーは昨年10月に生後一か月半くらいで保護されました。
保護時右前足は前腕と上腕が皮一枚でなんとかつながっている状態、右後ろ足は太ももから下が完全に無くなっている状態でした。前後とも残っている部分はウジが湧き一部壊死していました。
当時の経過は昨年12月15日のブログ記事を参考になさってください。動画もあります。
治療としては壊死している足を前後とも切断しなければなりません。通常は前足は肩関節から下を、後ろ足は股関節から下を全部切断します。
私はいつも整形外科症例は他院に依頼しておりますが、オーナー様との話し合いで当院で実施させていただくこととなりました。
前後とも一部足を残す方法を選択させていただきました。この方法は上記の方法に比べ簡便に実施できる為です。
ただこの方法は一部残した足を使用してしまい切断面を負傷してしまう、あるいは生涯にわたって服などを着せ切断面を保護するような処置をとらないといけなくなるかもしれないというようなデメリットなどがあります。
にゃんちゅーも、今年3月になり前足の切断面からお汁がにじむようになりクッションなどを付けた服を着せ切断面の保護を試みたりしたのですが最終的には皮膚が破れてくっつかないとう状態になってしまいました。
オーナー様には関節からの断脚が可能な病院での受診をお願いしましたところ、義足の取り扱いもある病院をご自身で探してこられましたので転院をしていただきました。
義足も視野にしばらく通院をされていたようですが、最終的には断脚がベストとの判断になったようです。
先日術後の様子を見せに来てくださいました。写真はその時のものです。
家の中を元気に走り回っているとのことで一安心です。