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猫の伝染性腹膜炎 未承認新薬 ムティアンについて

カテゴリ : 感染症・予防


ある日「ムティアンを注射してもらえませんか」と電話で相談を受けました。

ムティアンとは日本ではまだ承認されていないお薬りで、伝染性腹膜炎の猫ちゃんに投与されます。

伝染性腹膜炎は治療しないとほぼ100%の致死率を示す大変おそろしい病気で、決め手となる治療法がなく治療を施したとしても助けてあげられないケースが多い病気です。

ムティアンはもちろん症状の重症度により助けてあげられないケースや、治療終了後に再発するケースもあるようですが、適切に投与されれば約80パーセントの猫ちゃんに症状の改善を認めるようです。

去年あたりからムテイアンにより治療を受け症状の改善が見られた猫ちゃんの様子が、youtube動画やSNSで見受けられるようになってきましたので、猫飼いさん達の中では知っておられる方も多いと思います。

私も知識としては知っていたのですが、上記の電話があるまですっかり意識の範囲外でした。

事情をお伺いしますと、その日で治療3日目であること、診断とおくすりの処方を受けたのが遠方の病院であることから注射薬と注射器を持ち帰り自身で投与するように指示を受けたこと、生理食塩水で投与のレクチャーを受けたが自分では怖くてまだできないこと、近所のかかりつけ医が休診であることがわかりました。

24時間ごとにきっちり投与しなくてはならず、困ったご様子でしたのでお引き受けさせていただきました。

診察台に猫ちゃんをあげますと探索行動を開始しました。飼い主様のお話から考えますとつい3日前は胸に水が溜まっていることもあり、生きるか死ぬかの状況だったようです。それが投与翌日から食餌をとり
飼い主様について歩きだすようになったとの事でした。

小さな個人病院ですので腹膜炎と診断した症例数は少ないのですが、今まで何頭か腹膜炎の猫ちゃんに接してきた獣医師としてはにわかに信じられないくらいの回復具合というのが正直な感想でした。

国内未承認薬ということで使用をためらわれている獣医師さんが多いと聞きます、私もその一人でした。しかしわずか1例ではありますが、上記猫ちゃんの経過を目にしますと他に猫ちゃんを救ってあげられる方法がないのであれば使用を考えないといけないのかなと思ってしまいます。

もう一つ使用に当たってのハードルがあります。それはこのお薬が非常に高額であるということです。
体重、症状の重症度にもよりますが、治療を終えるまでの12週間でおくすり代が60万~150万円程度
かかることです。未承認薬ですので保険は利用できません。

またこれは当院の事情によりますが、このおくすりの在庫を抱えておくことがむずかしい面があります。誰も彼もが利用できる金額ではありません、よく利用されるお薬であれば少し高くても在庫を抱えておくことはできるのですが。

腹膜炎は一刻を争う病気です。「腹膜炎の疑いのある猫ちゃんが来たからおくすりを注文して」などとしていると、このおくすりがとどく頃には猫ちゃんが亡くなってしまってということになりかねません。
注文をしてから1~2週間くらいかかるそうです。交通事情の遅れも考えなくてはいけません。

このおくすりは飼い主様自身で購入することもできます。

仮に当院で投薬を開始することになったとしても「2kgまでの猫ちゃん1頭分しかも2週間分」を確保しておくというのが今のところ当院ができる限界でしょうか。その間に飼い主様自身でお薬を個人購入していただくという方法になるのでしょうか。

それでも確実にお薬が確保できるという保証はありません。そんな状況で治療をお引き受けしていいのかどうか迷います。

関西にはこのムティアンによる治療に力を入れておられる病院が私の知る限り3施設あります。

この飼い主様のお話によりますと内2つの病院でもその時点で在庫が確保できず一番遠い病院まで行かれたそうです。

※現在当院ではムティアンは取り扱っておりません。





2021-05-26 09:00:00

猫のフィラリア症

カテゴリ : 感染症・予防

猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/




※フィラリア予防薬 月1回背中に液剤を滴下します




春はワンちゃんの飼い主様にはおなじみですがフィラリア症の予防が始まるシーズンです。

ある日ワンちゃんも飼っている飼い主様から「猫のほうはフィラリア症の予防しておかなくていいんですか」と聞かれることがありました。

フィラリアは蚊が運んでくる寄生虫で、肺や心臓に住み着き悪さをします。

以前は「フィラリアにとって猫ちゃんの体の中は寄生に適しておらずワンちゃんほど感染が成立しません。ですので病院から積極的にはすすめていませんが、希望される方にはおくすりを出しています」とお答えしていました。

この考え方を現在は改めました。

①確かに感染は成立しにくいのですが、一度感染が成立するとワンちゃんより重篤な症状がでる可能性があります。

②ワンちゃんでは感染したフィラリアの子虫が成虫になって初めて症状があらわれてくる事が一般的なのですが、猫ちゃんでは子虫の段階から子虫の成長に応じた症状があらわれてきます。

③また猫ちゃんの心臓は小さいので、ワンちゃんではまだまだ問題にならない少数の寄生でも命取りとなることがあります。

④症状は「咳や呼吸困難」といった呼吸器症状が主ですが、「嘔吐」といったおなかの病気をおもわせる症状、「食欲不振や体重減少」といった多くの病気に見られる症状としてあらわれることもあります。

 ※ワンちゃんでは主に心臓病の症状です。

⑤そのためその症状がフィラリア症の症状だと気づくまでに時間がかかるかもしれません。

⑥またワンちゃんでは簡単なフィラリア症の診断が、猫ちゃんでは難しい一面があります。


予防をしていて下さったら猫ちゃんが体調を崩した時、フィラリア症という病気を一つ除外診断できます。

「診断が難しいから予防を」という理由は獣医師側の怠慢のように思われますが、感染してしまった時の重篤さを考えますと予防は猫ちゃん・飼い主様の双方にとって多大な利益につながるものと考えます。









2021-04-07 09:00:00


猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

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