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ノンコアワクチン

カテゴリ : 感染症・予防
 

             画像:5種混合ワクチン

以前(今年の1月11日のブログ)に猫ちゃんのワクチンの接種サイクルについてコアワクチンの場合は初年度以降は環境によりますが3年に1回でいいですよと記事にしました。

コアワクチンとは簡単に言いますと飼育環境に関わらず全ての猫ちゃんに接種しておくことが望ましいワクチンのことです。

詳細は今回省きますが3種混合ワクチンがコアワクチンとなります。

コアワクチン以外のワクチンはノンコアワクチンと呼ばれます。

その感染症が好発する地域や施設で過ごしていたり、自由にお外にいくというようなライフスタイルを送っているような猫ちゃんには接種が望まれるワクチンです。


具体的にはクラミジア感染症ワクチン、猫白血病ウイルス感染症ワクチン、猫エイズウイルス感染症ワクチンがそれにあたります。

クラミジア感染症を予防したい場合は4種混合ワクチン(3種混合ワクチンにクラミジアワクチンを加えたもの)を接種します。

猫白血病ウイルス感染症を予防したい場合は5種混合ワクチン(4種混合ワクチンに猫白血病ワクチンを加えたもの)を接種するか、猫白血病の単独ワクチンがありますのでそれを接種します。

猫エイズウイルス感染症については単独ワクチンがあったのですが、製造が終了しますので今在庫されているものが無くなりしだいワクチン接種による予防ができなくなってしまいます。

ノンコアワクチンですが初年度以降は1年毎の接種が推奨されています。











2023-03-08 09:00:00

ワクチン抗体検査

カテゴリ : 感染症・予防



1月11日のブログでお話ししましたように、

当院では本年度から猫ちゃんの3種混合ワクチンについて1年毎の追加接種から3年毎に切り替えていっております。

このお話をすると「本当に大丈夫ですか?」と聞かれることがあるのですが、特に心配される飼い主様にはワクチン抗体価検査をお勧めすることがあります。

ワクチンの効き目が充分に残っているかどうかを調べる検査です。

猫ちゃんから少し血をもらい検査センターさんに送ると3日ほどで結果がでます。

先日も検査をする機会がありました。この猫ちゃんは1年前に3種混合ワクチンが接種されていました。

下の画像がその結果です。




少し分かりくいと思いますが、今年に関してはワクチンの効き目が充分に残っています。

FPV(パルボ)80倍  FCV(カリシ)1600倍 FHV(ヘルペス)800倍

この検査ですが今回は飼い主様が心配されておりましたので実施しましたが、ワクチンを接種しない年に必ず受けて下さいというものではありません。

それではどのような時に実施するものなのでしょうか?

それは一番上の画像のチェックポイントに当てはまりワクチン接種がためらわれるような場合に実施を検討してみてください。












2023-02-08 09:00:00

3種混合ワクチンの接種サイクルについて

カテゴリ : 感染症・予防


猫ちゃんのワクチン接種サイクルについて大切なお知らせがあります。

当院ではこれまでワクチン接種サイクルについて「初年度は2回接種し以後は1年毎に接種してください」とお話をしてきました。

ただ近年はWASAVAという団体が発表しているガイドラインに沿っての接種が世界的に推奨されており、
本年度から当院でもそのガイドラインに沿っての接種に切り替えていきたく考えています。

具体的には「初年度は2~3回接種し以後は1~3年毎に接種してください」とのお話に変更となりま
す。

当院では主に3種混合ワクチンを使用しています。この3種混合ワクチンはコアワクチンと呼ばれます。

コアワクチンとは簡単言いますとお住まいの地域や飼育環境に関わりなく接種しておいてほしいワクチン
です。

コアワクチンの接種サイクルについてガイドラインでは

室内で1匹飼いさてれておりほとんど外出をすることがないような猫ちゃんに対しては3年毎の接種が推奨され、

多頭飼育されていたり、自由散歩をしたり、ペットホテルを頻繁に利用する猫ちゃん達に対しては1年毎の
接種が推奨されています。

「2頭は多頭飼育になるの?」とか「持病があり病院に頻繁に通院するのですが毎年じゃなくて大丈夫です

か?」とか色々疑問もあるかと思います。

詳しくは病院でご説明いたします。


※本年度は例年通りワクチンのお知らせハガキを送らせていただきます。





















2023-01-11 09:00:00

猫パルボウイルス感染症

カテゴリ : 感染症・予防

猫パルボウイルス感染症は突然の下痢と嘔吐、食欲不振を主な症状とする致死性の高いウイルス感染症です。

血液検査では白血球数の減少を特徴的に認めますので猫汎白血球減少症とも呼ばれます。

このウイルスの恐ろしいところは消毒や乾燥に強よいという事です。汚染場所にとどまりいつまでも感染源となる可能性があるという事です。

先月生後1か月くらいの子猫が保護されてきました。

結膜炎を患っており目やにを認めましたが、フードを与えてみるとよく食べてくれました。

保護猫さんで心配になってくるウイルス感染症はいくつか存在するのですが全てを直ぐにチェックすることはできません。院内では猫エイズウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症は直ぐに調べる事が可能ですのでチェックしてみますと陰性でした。

ただ心配だったのがこのお宅にはワクチン未接種の先住猫さんが居ました。当院へは保護してから7時間後くらいに来院されており先住猫さんとの接触はさせていないという事でしたので、オーナー様には引き続き安全のため1か月は隔離期間を設けていただくようお願いし目薬と内服薬をお渡ししました。

それから1週間後「最初の2日間は非常によく食べていたがそれ以降食欲が低下し黒いウンチをするようになった」との事で再来院されました。目やには改善しておりました。

血液検査をしますと白血球数が減少をしておりパルボウイルス感染症が頭をよぎりました。

抗体検査を実施しますとIgM抗体 陰性、IgG抗体 陽性(20倍)との結果でした。




抗体とは病原体を退治するための武器で、その存在は過去にその病原体に感染していた、または現在感染しているという事が言えます。

IgMやIgGは抗体の種類です。IgMという武器は感染初期に作られやがて消えていき、前後するように今度はIgGという武器が作られてきます。

IgGのみ陽性であることから感染からある程度時間が経過していることが推察されます。

この保護猫さんは生後直ぐあるいはお母さんの体内で既に感染していたのかもしれません。

この感染症には特効薬がなく点滴などで体力を維持しその子の生命力に期待するしかない致死率の高い病気です。

この保護猫さんも治療開始2日後に残念ながら亡くなってしまいました。

それからもう一つ恐れていたことが現実となってしまいました。

保護猫さんが亡くなってから5日後、今度は先住猫さんが「突然食欲が無くなり嘔吐・下痢が始まった」との事で連れてこられました。

血液検査では白血球数の減少が見られ、抗体検査ではIgM(40倍)、IgG(160倍)ともに陽性でした。

今回は糞便を使った抗原検査も行うことができました、結果は陽性でした。FPV-Agという項目のところです。


抗原とはウイルスそのものの事です。抗原検査陽性ということは便からウイルスが見つかったということです。

IgM、IgGがともに陽性であることから感染初期から中期にさしかかったところではと推察されます。

オーナー様は1階と2階で保護猫さんと先住猫さんを分けるなど注意されていたようですので、手や足、
衣服に付着したウイルスを運んでしまっていたのかもしれません。

また直接の接触はなかったが先住猫さんが保護猫さんの匂いを嗅いでいる瞬間がわずかながらあったとの事でした。

あらためてこのウイルスの恐ろしさを見せつけられた思いでした。

パルボウイルスは一般的な3種混合ワクチンで予防することができます。

猫好きさんは子猫が鳴いていると何とかしてあげたくなってしまいますよね、ただ子猫に触れる前、保護する前にご家庭の猫ちゃんがワクチン接種済みであるかを再認識してください。

お家に猫がいない方に保護をお願いする事も考えてみてください。

どうしてもご家庭に連れて帰られる場合でも、最低でも1か月は隔離期間を設けて、手洗い衣服を着替えるなど感染対策には十分配慮ください。


先住猫さんは支持対症療法で回復し現在元気よく暮らしています。




2022-06-15 09:00:00

猫エイズ・猫白血病ウィルス陽性猫ちゃんの混合ワクチン

カテゴリ : 感染症・予防
【猫白血病ウイルス、猫エイズウイルスが陽性の猫ちゃんの飼い主様へ】


上記ウイルスの感染猫ちゃんは病気に対する抵抗力が低下し症状がより重くなることが考えられます。

ですのでワクチン接種をおこない未然に防げる病気の予防に努めましょう。

当院では3種混合ワクチンを使用しておりますが、主に生ワクチンとよばれるタイプのものです。

生ワクチンは病原体を猫ちゃんが悪さを受けない程度にまで弱毒化しワクチンにしたものです。


もう一つは不活化ワクチンとよばれるタイプで、病原体を完全に死活させてつくられたワクチンです。

一般に生ワクチンのほうがより強い抵抗力が得られると考えられること、不活化ワクチンに使用されるアジュバントという成分が以前は注射後にしこりをつくってしまう事がより多く見られたことから当院では生ワクチンを選択しています。

ところがこの生ワクチンですが弱毒化しているといっても、白血病ウイルスやエイズウイルスで抵抗力が低下している猫ちゃんでは悪さをしてしまうかもしれません。

そのため上記ウイルス陽性の猫ちゃんには不活化ワクチンを使用した方がよいです。

当院では現在不活化ワクチンは常時在庫しておりませんので、来院時にご確認ください。

初めての病院でワクチンを接種される場合は感染の有無を獣医師に伝えてください。






2022-02-09 09:00:00

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猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

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