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猫の変形性関節症の治療

カテゴリ : 運動器:関節や骨


8月2日のブログで左後ろ足をかばって歩く猫ちゃんの様子を動画で紹介しました。

レントゲン撮影でこの猫ちゃんにはかかとの関節近くに骨の変形が見つかりました。

それが痛みとなって足をかばっていたのでしょう。

治療としては変形した関節を元通りにすることは難しいので、おくすりの力で痛みの緩和をはかり生活の質の向上(痛みの少ない生活)を目指します。

今までは内服薬が治療の中心であり投薬の煩わしさや長期使用が問題となることもあったのですが、昨年末あたりから月1回投与すれば痛みの緩和がはかれる注射薬が利用できるようになりました。

病院への月1回の通院が必要ですが、猫ちゃんにとっても飼い主様にとっても毎回の内服薬の投薬はストレスになることもありますよね、注射薬はそういったストレスを軽減できます。

また長期投与も可能です。

猫ちゃんは痛みを隠します、以下のような症状が見られたら痛みを訴えているのかもしれません。





    ※OA 変形の関節症のことです。

画像のように足の爪が太くなっている場合も痛みを訴えている可能性があります。



足の関節が痛くて爪とぎができないのかもしれません。

毛がボサボサの猫ちゃんも痛みの為に体を曲げて毛づくろいすることができていないのかもしれません。



上で示したような内容に思い当たることがありましたら一度ご相談ください。

また診察中に偶然に変形性の関節症が見つかることもあります。

心臓の評価をしようとレントゲン撮影をおこなったらいっしょに写っていた肘の関節に変形が見つかりました。




わかりやすいように変形部をピンクのラインで示します。

2023-08-30 09:00:00

 猫の変形性関節症

カテゴリ : 運動器:関節や骨


ある日20歳の猫ちゃんのオーナー様から「1週間前から右後ろ足を痛がってかばって歩いている。」との相談をうけました。

動画はその時の院内での様子を撮影したものですが、痛がっているのは右ではなく左側でした。

わかりにくいと思いますがよく見ていただきますと左後足を体から少し外側にずらして歩いています。

あるいは足の先端が外側を回る様に歩いています。

これは痛い左側にできるだけ重心がかからないようにしているためではないかと考えています。

そこで左後ろ足のレントゲン撮影をおこなってみました。




左後ろ足の足根(そっこん)関節(下の画像でオレンジのラインで囲ったあたりです)とよばれる関節の後ろ側に加齢にともなう変形を認めました。

関節の後ろ側で骨が盛り上がったように見える箇所です。

わかりやすくピンクのラインを入れてみます。



比較の為に右側の同じ部位のレントゲン画像を挙げてみます。



右側では左側で見られたような骨の盛り上がりは認められません。

左側で認められたような関節の変形は痛みを伴います、

この変形による痛みの為に左後ろ足をかばって歩くようになったものと思われました。



2023-08-02 06:16:11

老猫の爪

カテゴリ : 運動器:関節や骨


これは20歳の猫ちゃんの切った爪です。

若い猫ちゃんのように尖った鋭い爪ではなくて、分厚く太くなっていますよね。

通常、猫ちゃんは爪とぎをすることで古くなった爪を剥ぎ落とし鋭い爪を維持し狩りや万一の争いに備えています。

ただ老齢の猫ちゃんはさまざまな理由があるのですが段々と爪とぎをしなくなってきます。

それで古くなった爪が剥がれずにどんどん分厚くなっていきます。

そこでこの分厚くなった爪を表層の古い部分から順番に剥いでいってみました。








そうすると中から鋭い爪が現れました。




2023-07-19 09:00:00

猫の変形関節症

カテゴリ : 運動器:関節や骨

   爪とぎをしなくなった猫ちゃんの爪。爪が太くなってきます。


   猫ちゃんの正常な爪


□爪とぎをしなくなった。             □グルーミングの頻度が減った。

□気性が荒くなった。               □ジャンプをしなくなった。             

□じゃれなくなった。               □身体を触ると嫌がったり、うなるようになった。

□隠れたり、警戒したり、逃げるようになった。   □トイレの外で糞や尿をしてしまうようになった。


  グルーミングができず毛玉状態の被毛(最初の爪の写真と同じ猫ちゃんです)


上記は何の病気のチェック項目かわかりますか? 

タイトルに書いているのでクイズになっていませんが「猫ちゃんの変形関節症」のチェック項目です。

項目の出来事は変形性関節症の痛みのため引き起こされます。

ジャンプしないが入っていなければ、このチェックリストだけ見せられても何の病気かなと思ってしまうのではないでしょうか?

ワンちゃんですと「散歩中足をかばっている」や「歩きたがらない」などの症状から、「あれ、関節でも痛いのかな」と気づいてもらえるのですが、「爪とぎしない」は「まあ年だからかな」とか「トイレ以外で糞や尿をするようになった」は「認知症?」などと考えてしまうかもしれません。

猫ちゃんの変形関節症はその症状が直接「関節の病気」を連想させるものではないため見過ごされる事の
多い病気でした。

ただし数年前より段々と理解が進み診断・治療がなされるようになってきました。

チェック項目の症状が「変形関節症」が原因でおこっているのだとしたら、当然の事ですがそこには「痛み」があるということです。長年痛みに苦しんでいるかもしれないということです。

最近、健康診断のため来院された老齢の猫ちゃんの爪を見ますと爪とぎがあまりなされていないようすでした。爪とぎがされていないと特徴的な分厚い爪になってきます。

飼い主様に「これはもしかしたら変形の関節症があって・・・」と話し始めると、飼い主様はこの病気のことをご存じだったようで、「トイレに入りづらそうにしていました。(おそらくネットで調べられたのでしょう)関節用のサプリを与えたらトイレにすっと入るようになりました」との事でした。

この病気に気づいてあげられたらおくすりややサプリで痛みから猫ちゃんを開放してあげられるかもしれません。

上記チェック項目に当てはまる症状がありましたらぜひとも動物病院を受診してあげてください。



2021-08-11 09:00:00


猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

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