前々回のブログでも話題にしたのですが、ミュージカル「キャッツ」には元ネタになった詩集があります。
上の画像はその時紹介したものとは別の翻訳本になります。
私自身は生でミュジーカル「キャッツ」を観劇したことはありません、なのに「キャッツ」を語ろという暴挙に出ております、ガチ勢の方々ごめんなさいね。
この詩集はT.Sエリオット(何でも超有名な詩人だそうです)さんが余暇に子供向けに編纂したそうです。
もともとの題名が Old Possum's Book of Practical Cats
その訳本が
「ポッサムおじさんの猫と付き合う法」
「ポッサムおじさんの実用猫百科」
「袋鼠親爺の手練猫名簿(ポッサムおやじのてれんねこめいぼ)」
「オールド・ポッサムの抜け目なき猫たちの詩集」
などのタイトルでいくつか出版されています。
ポッサムおじさんとはエリオットさんのニックネームだそうです。
題名からも察しがつくかもしれませんが、詩集という体裁をとった「猫の生態本」という感じになっています。
おばさん猫、船乗り猫、あまのじゃく猫、泥棒コンビ猫、長老猫、喧嘩自慢猫、マジシャン猫、犯罪王猫、役者猫、伊達者猫、鉄道員猫、門番猫など様々な猫たちが登場します。
15編の詩があり読み進めると、それぞれ「あーこれは猫のあーいったとを生態を詩っているのかなぁ」ってにんまりすると思います。
解釈はもう自由です。
それで15編の詩はそれぞれ独立したもので物語としては繋がってはいません。
それではミュージカル「キャッツ」はどうストーリー付けられていくのでしょうか?
ミュージカルの作者はアンドリュー・ロイド=ウェバーさんと言うイギリス人で、別のミュージカル公演のためアメリカのとある空港に立ち寄った時にそこの売店で幼いころに慣れ親しんだこの詩集を目にし再び手に取ったそうです。
そこで直ぐにミュージカルにする構想を思いつくのですが、一つのお話にはならないなと頭を悩ませていたところ、それを聞きつけたエリオットさんの未亡人から一編の未完の詩が送られてきたそうです。
それこそがミュージカル「キャッツ」でキーパーソン(キーニャーソン?)になるあの有名曲「メモリー」を唄う娼婦猫グリザベラの詩です。
子供向けの詩集にはふさわしいテーマではないと完成させなかったそうですが、この未完の詩を得て一気にストーリーが出来上がりました。
※次週に続きます