先週の続きです。
原作の詩集を読みどうしても舞台が見たくなったのですが、残念ながら現在の上演場所は名古屋です。
そこで純粋なミュージカル「キャッツ」とは言えませんが1998年に映像化のために上演されたものを(おそらく観客も入っておらず途中VFX処理した箇所も見受けられます。)撮影したDVDを購入し見ました。
生のミュージカル観劇ではありませんがそれでも物凄く感動しました。
数年前に上映された映画版「キャッツ」(画像の右側)もありますので注意してくださいね。
ところでまだ観劇したことのない人は原作の詩集を先に読んでおくとミュージカルがより理解しやすくなります。
いくつかある訳本の中でも「ポッサムおじさんの猫と付き合う法」が良いと思います。
細かい注釈を入れてくださっており詩の理解とおもしろみが深まります。
「袋鼠親爺の手練猫名簿(ポッサムおじさんのてれんねこめいぼ)」は猫たちの名前が日本人の理解が及びやすいように改名されておりそれはそれで面白いのですが、もとの名前に込められた面白みが失われてしまったように思います。
例えばおばさん猫の二つ名は「ガンビー・キャット」と言います。それが「ドテット猫」と訳されています。
ある場所ににじっと座りずっと動かないおばさん猫の様子を「踏まれて道路に張り付いたガム」に見立てて「ガンビー・キャット」とあだ名したのですが、そこの部分の面白さがなくなってしまうんじゃないかなぁと・・・偉そうに評論してごめんなさい。
いずれの詩集も挿絵が素晴らしくそれを眺めるだけでも楽しめます。
ミュージカルで一番盛り上がる曲「メモリー」ですが、初めて聴いたのは中学生の頃っだったでしょうか、当時は単に「綺麗なメロディーだなぁ」くらいに思っていただけですが、この年齢になって改めて聴くと歌詞の内容に感情が動かされますね。
ミュージカル映像化版では娼婦猫グリザベラを白人女性が映画版では黒人女性が演じているのですが、それぞれ違いがあって面白いです。
映像化版では「メモリー」がか細く悲しげに歌われるのに対して映画版ではソウルフルに歌い上げられています。
余談になりますが違いを例えますと
90年代初頭にホイトニー・ヒューストン、ケンビン・コスナー主演の「ボディガード」って映画があったじゃないですか、あの映画でホイットニーが主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」を「えんだぁーいあー」って歌い上げますよね。
※サビの「えんだぁーいあー」は3:09 くらいのところからです
ところがもともとはドリー・パートンというカントリー歌手の持ち歌で、そちらではしっとりとやさしく歌われています。
ちなみにこの方が歌う「ジョリーン」という曲も素敵です、これはオリビア・ニュートンジョンがカバーしていて・・あっもういいですね。
最後キャッツから脱線しましたが
両者の「メモリー」の違いをこんな風に感じました。