みなさまに心の安らぎをご提供できる「かかりつけ動物病院」を目指しています。茨木市のハリマウ動物病院

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猫の特発性膀胱炎

カテゴリ : 腎・泌尿器


膀胱炎を発症した猫ちゃんは何回もトイレに入ったり、おしっこに血が混じっていたり、排尿時痛そうに鳴いていたりで見ていて可哀そうですよね。

皆さん膀胱炎と聞いて、その原因は何だと思いますか? 「バイキンでも入ったのかな」とかベテランの猫飼いさんだと「尿石があるのかな」と思われることが多いと思います。

※尿石:膀胱炎をおこしている猫ちゃんのおしっこを顕微鏡でのぞくと、結晶とよばれる石のもとになるも  
    のが見えたり、それが集まり固まるとレントゲンで確認できるような結石とばれる大きな石になり
    ます。これらが膀胱を傷つけ炎症をおこします。

意外と知られていないのですが膀胱炎で1番多いのはバイキンが原因の細菌性膀胱炎でもなく、
尿石が原因の膀胱炎でもなく「特発性膀胱炎」とよばれる膀胱炎です。

特発性とは「原因不明」のという意味です。

「原因がわからないと治療はどうするんですか」と思われるかもしれませんが全く何も解明されていないわけではありません。

ストレスを受けやすい猫ちゃんや、ドライフードのみで生活している猫ちゃんに多くみられることがわかっています。

※ご先祖様が乾燥地帯出身の家猫ちゃんはあまり水を飲まなくてもいいように進化してきています。
 ドライフードはウエットフードよりも当然水分含有量が少なく結果、濃いおしっこになります。

ストレス物質やドライフードによる濃いおしっこが膀胱粘膜を刺激するのではと考えられています。

多くの場合治療をしなくても数日から数週間で症状がみられなくなるのですが再発を繰り返します。

その間猫ちゃんはつらい思いをしていますのでやはり対策が必要となってきます。

ストレスの軽減や飲水量の確保が主な対策となってきますが、具体的な方法についてはかかりつけ医さんに相談してください。

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特発性膀胱炎では、食事療法を同時に行うこともあります。

上記写真のフードには、ストレス軽減効果があるとされている加水分解ミルクタンパク」、不安を和らげる

効果があるとされている「L-トリプトファン」という成分が配合されています。

ウエットタイプもあります。



2021-07-28 09:00:00

猫の腎臓病がわかる本

カテゴリ : 腎・泌尿器


腎臓病は50パーセントの猫ちゃんが、15歳以上では80パーセントの猫ちゃんがかかってしまう病気です。

老齢の猫ちゃんを病院に連れて行きますと、「腎臓が弱ってきていますね」と獣医師から言われた経験があるかたが猫飼いさんには多いのではないでしょうか。

出来るだけ分かりやすくお話しをさせていただいているつもりですが、私の力不足や診察時間の制約もありお話が一方的になり頭の中が「?、?、?」となってしまわれる方もいらっしゃることだと思います。

「脱水が、尿毒素の値が、HCT値(血の濃さ)が、カリウムの量が、リンの量が、腎臓の形が、腎臓に石灰沈着が」など普段意識しない言葉がたくさんでてきて「?、?、?」

この本はそんな言葉の意味を分かりやすく簡単に説明してくれています。著者は獣医大学の先生です。

この本は上記の言葉の解説が本題ではなく、「どうしたら猫ちゃんを腎臓病から遠ざけ長くいっしょに楽しくくらしていけるか」を提案してくれています。

著者はウエットフードの利用をすすめています。家猫の祖先は元々乾燥地帯でくらしており、水分確保のため体から水分を出来るだけ逃さないように濃いめのおしっこをします。乾燥地帯なので水をあまりのまなくてもよいように体が進化しています。水分は食べたものから自ら作り出しています。

現在飼われている家猫が食べているのはドライフードが主だと思います、先祖が食べていたようなジューシーな生肉ではありません。水をあまり飲む習性のない猫ちゃんはさらにおしっこが濃くなりがちです。

この濃いおしっこが尿石症や膀胱炎などの原因につながり、最終的に腎臓に負担を与えます。

ウエットフードの利用は水分の確保につながり、腎臓病の予防につながると説明してくれています。

また適度な運動の大切さも教えてくれています。運動により体の代謝が進みその時に体の中では代謝水と
呼ばれる水が作られます。これも水分の確保につながります。また単純に運動はのどが渇き、飲水を促します。

この他にもいくつかの知恵を示してくれています。

腎臓病になってしまった猫ちゃんの飼い主様だけではなく、若い猫ちゃんの飼い主様の参考にもなるのではないでしょうか。

※個々の獣医師の見解の違いもあります。実際にその猫ちゃんを目にしているかかりつけ医の指示に従ってください。


2021-03-10 09:00:00

猫のおしっこの取り方

カテゴリ : 腎・泌尿器
「おしっこの様子がおかしいので病院で診てもらいたいな」という時、そのおしっこを持って来ていただくと
診断の助けになります。

おしっこの取り方ですが猫砂の上にサランラップを敷き詰める方法が便利です。吸収されずに残ったおしっこを注射ポンプで吸います。

注射ポンプは動物病院で入手できると思います。お弁当の醤油入れに使う小さな容器でも代用できます。





サランラップが敷いてあっても下の写真のように猫ちゃんはおしっこをします。
※レジ袋の持つところなどをペロペロなめて食べてしまう癖のある猫ちゃん
 は注意が必要です。



下の写真はくちゃくちゃになったサランラップを拡大したところです。少しばかりおしっこが付着しています。




少量ですがおしっこがとれました。わずかの量ですがこれだけでもたくさんの情報が得られます。




ただしこのように猫ちゃんが自然にしたおしっこを集め調べる方法はおしっこにさまざまなものが混ざってしまい正確な検査にならないことがあります。

動物病院によってはこのような方法は採用しないこともありますので、かかりつけ病院の先生の指示に従ってください。

当院でもより厳密な検査が必要なときは膀胱穿刺という方法を採用します。
2021-03-03 07:21:54

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猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

  1. 動物園勤務から病院へ
  2. プロフィール
  1. 週齢はどれくらい?
  2. まず行うこと
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  4. デンタルケア
  5. 体重管理・食事管理
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