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高齢猫の夜鳴き 追加情報

カテゴリ : 問題行動
2日前のブログで紹介しました夜鳴きの猫ちゃんですが、本日4月8日に電話で連絡がありました。

メロトニンの投与で睡眠をとるようになり夜鳴きも減ったとのことで投与の効果がある程度得られたのかなと考えていたのですが1週間を過ぎしばらくするとまた前と同じ状態になってしまったとのことでした。

オーナー様には投与量を増やし様子を見ていただくこととしました。



2022-04-08 15:46:13

高齢猫の夜鳴き

カテゴリ : 問題行動


病院に入ってこられる前から、大きな鳴き声をあげている猫ちゃんがいました。

お話をうかがいますと「もう1年も前から夜鳴きが続いている。」とのことでオーナー様の苦悩が伝わってきました。もちろん猫ちゃん本人も大変なのですが・・・。

動画は問診後の様子を収めたものです。 この鳴き声が夜中ずっと続くと考えると困ってしまいますよね・・・。

このようなご相談を頂いた時、以下のようなことを考えています。

①耳や目、嗅覚がおとろえまわりの状況が理解できず、ご家族が寝静まる夜は特に不安になり鳴いているのでは?

この猫ちゃんは特に耳がおとろえているようでしたので不安を考えましたが、オーナー様とご一緒の布団で寝ており夜中にそこを抜け出して鳴きだすとの事でしたので不安ではないのかなと思われました。

ちなみに鳴き声が必要以上に大きくなるのは聴覚の衰えから少しでも聞こえるようした結果かもしれません。

②高齢になりますと熱を作り出す筋肉の量なども落ち体温の維持が難しくなります。特に秋から冬は寒さで目覚めてしまうこともありますので、寒さ対策ができていないのでは?

前述のようにオーナー様と一緒に寝ており、また夏場も夜鳴きをしていることから寒さが原因でもなさそうでした。

③高齢の猫ちゃんは腎臓の働きがおとろえていることが多いです。腎臓がおとろえてきますと尿量が増えおトイレがちかくなります。そのため夜間に目覚めているのでは?

この猫ちゃんも血液検査から腎臓のおとろえが見つかりましたが、まだ尿量の増加はないようです。

④甲状腺機能亢進症や高血圧症があるのでは?これらの病気や症状はまわりまわって夜鳴きの原因となります。

これらの病気や症状は検査で否定できました。

⑤メラトニンが不足しているのでは?

メラトニンは睡眠や覚醒のリズムを調整していますので不足すると質の良い睡眠の妨げになることが考えられます。

①~⑤以外にも睡眠の妨げや夜鳴きの原因となることは当然ありますが、今回①~④は否定できましたのでメラトニンの不足を考えました。

不足しているメラトニンを補ってあげれば質の良い睡眠がとれ、起きだして夜鳴きをするということも少なくなるのではと考えました。

そこでメラトニン製剤を投与し経過観察としました。



投与開始後およそ1週間目にお話をうかがいますとある程度効果は出ているようで投与前にくらべ起きだしてしまう回数が減り1~2回になり、オーナー様も寝むれているとの事でした。









2022-04-06 09:00:00

猫の乳腺腫瘍

カテゴリ : 腫瘍


猫ちゃんの乳首は一般的に左右4対で計8個、ワキの下から後ろ足の付け根のあたりまでだいたい等間隔で並んでいます。ときおり片側が一つすくない7個の子を見かけたりもします。

今回「お腹にしこりがを見つけた」との相談を受けました。

胸のあたりにしこりがさわりましたので毛を刈ってみますと、上の画像のよう右側の上から2番目の乳首の周囲に腫瘍を認めました。

拡大した画像です。



猫ちゃんの乳腺腫瘍は腫瘍の大きさ、付近のリンパ節の腫れ(腫瘍細胞の浸潤)、他の臓器への転移などから4つのステージに分けて考えます。数字が大きいほど悪いと考えてください。

今回は腫瘍の大きさが2・5cm、リンパ節の腫れと転移はない事から臨床的にステージ2ではと考えました。

※「臨床的」にとは、「獣医師がその現場でできる検査の範囲で」と言うことです。

治療は外科切除になるのですが、一般的にステージ3以上では腫瘍切除後に抗がん剤療法を組み合わせることが推奨されています。

術後の画像です。



今回臨床的にはステージ2と考えましたが、病理診断(切除した腫瘍を病理専門医に顕微鏡でどのような腫瘍かをしらべてもらう)で「リンパ節に腫瘍細胞が浸潤していましたよ」となりましたらステージ3以上と考えなくてはならず、抗がん剤療法を組み合わせなければなりません。

※周囲のリンパ節に腫瘍細胞が浸潤しているということはそれを超えて他の場所に腫瘍細胞が転移している可能性があります。リンパ節は病原体や腫瘍細胞をできるだけ食い止める関所のような働きをしています。

一般的に猫ちゃんの乳腺の腫瘍はその90%が悪性腫瘍と言われています。




2022-03-30 09:00:00

糖尿病  インシュリン離脱

カテゴリ : 内分泌:ホルモンの異常や糖尿病

今回は糖尿病の治療でインシュリンの投与が必要でなくなった猫ちゃんのお話です。

糖尿病は何らかの理由でインシュリンというホルモンが作られなくなり発症します。

インシュリンは血液の中を流れている糖分(エネルギー)を体(細胞)の中に取り込む働きをしています。

そのインシュリンが無くなってしまうと体はエネルギーを利用することができなくなり弱っていきます。

利用されなくなった糖分は血液中で増えていきます。血液中の糖分が増えるとのどが渇きお水をたくさん飲みます。

そして行き場を失った糖分は最終的におしっこといっしょに捨てられてしまいます。本来おしっこのなかにはないはずの糖分が現れるので糖尿病と呼ばれます。

フードを必要以上にあたえていたりすると、よぶんなフード言い換えれば糖分(エネルギー)のぶんもどんどんインシュリンが利用されやがて無くなってしまいます。

インシュリンを作る工場が疲れてしまい生産をやめてしまうからです。

ワンちゃんでは糖尿病を発症しインシュリンの投与が必要になると生涯投与を続けなければならないことがほとんどですが、猫ちゃんではインシュリンが体の中で再度作られるようになりインシュリンの投与が必要でなくなる子もいます。

先月「急にお水をたくさん飲むようになりおしっこの量が増えた」という猫ちゃんがいました。

当院が休診であったため別の動物病院さんで糖尿病との診断をうけ数日間入院のあと無事退院され、その後当院で引継ぎをさせていただきました。

別の動物病院さんでの血液検査の結果です。



血糖値(GLU:グルコース)が大幅に基準値を超えています。尿検査でも尿中に糖分が出現していました。

治療は以下のインシュリン製剤が投与されていました。



通常インシュリンは1日2回の投与が必要な事が多いのですが、オーナー様のお仕事の時間が不規則なものできちんと時間をきめて2回投与することが困難であったため1日1回の投与としました。

同時に糖尿病用のフードも利用して頂きました。

糖尿病の治療が上手にできているかがご自宅で確認できる目安としてお水の飲む量が正常かどうかみておくというのがあります。

今回の猫ちゃんは1日1回の投与に切り替えても飲水量は正常のままでした。

別の動物病院さんを受診されてからおよそ1か月後の血液検査結果です。



FRU(フルクトサミン)という成分の値を測定しています。フルクトサミンはおおざっぱに言いますと過去2~3週間の血糖値の平均値と考えてください。

結果は309でわずかに<300の判定基準から外れますが、総合的に判断して「インシュリン非依存状態に戻った」言い換えますと、再び自分でインシュリンが生産できるようになり外からインシュリンを注射しなくてもよくなったと考えました。

そこでオーナー様と話し合い、糖尿尿用フードは継続しインシュリンの投与を中止してみることとしました。

経過は良好で投与中止からおよそ2週間後のフルクトサミンの値です。



数値は269でさらに安定していました。

フードの継続、飲水量のチェック、定期的な血液・尿検査をお願いいたしました。

糖尿病用フードは療法食メーカーから何種類か発売されています。

今回利用しました糖コントロールは食後の急激な血糖値上昇をおさえるように開発されているようです。

食後の急激な血糖値上昇はインシュリン生産工場に負担をかけ糖尿病発症のリスクを高めます。










2022-03-23 09:00:00

猫坂

カテゴリ : その他


芸能人が故郷で80万円を使い切るという内容の番組をみました。その回はロッチの中岡さんが故郷の
奈良県橿原市を訪問していました。

その時に尋ねたお店の中に明治時代から続く「だんご庄」というきびだんご屋さんがありました。

とてもおいしそうでしたので休日ツーリングがてらスーパーカブで買いに出かけました。

その帰り道、法隆寺を通り過ぎ少し走ったところで下り坂にさしかかりその途中で気になる標識を見つけました。

小さくて分かりにくいですが「猫坂」とあります。画像は上り方面から撮影したものです。

ネットで由来を調べてみますと猫の背中のように緩やかに曲がっていることから名づけられたと紹介している方がいらっしゃいました。

で実は僕が下っていた坂は猫坂ではなくて本来の猫坂はこの標識のところを(上り方面から見て)左折していく側の坂になります。肝心のところは画像におさまっていません。

この坂を下りきると在原業平の和歌で有名(妻に聞きました)竜田川に差し掛かります。竜田揚げの名前の由来との説もあります。

奈良県にはもう一つ「猫坂」とよばれる場所が東大寺にあり、こちらは転ぶと猫になってしまうという伝説が由来だそうです。

お団子は素朴な味でとても美味しかったです。








2022-03-16 09:00:00

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猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

  1. 動物園勤務から病院へ
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