みなさまに心の安らぎをご提供できる「かかりつけ動物病院」を目指しています。茨木市のハリマウ動物病院

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猫 異物誤飲 糸~縫い針

カテゴリ : 消化器


嘔吐したあと急にごはんを食べなくなった猫ちゃんの上あごの写真ですが痛そうですね・・・わかりますか?



レントゲン写真です。縫い針が写っています。




鎮静をかけ針を取り出しました。

おそらく糸をペロペロなめているうちに針ごとを飲み込みそうになり、反射的に吐いて上あごに刺さってしまったのでしょう。

もう少し飲み込んでいたら内視鏡設備のある動物病院にお願いしないといけないところでした。

ひも状物は猫ちゃんが遊んでいるうちに誤って飲み込んでしまうことがあります、気を付けてあげてくださいね。



2021-07-07 09:00:01

連続血糖値測定器:フリースタイルリブレ

カテゴリ : 内分泌:ホルモンの異常や糖尿病
先週のブログの続きです。



フリースタイルリブレの装着動画です。このように猫ちゃんに痛みを与えることなくセンサーを取り付けることができます。

センサーの中央に5mm程度の長さの非常に柔らかい、例えるとナイロン糸のような針が付いておりそれが皮膚に刺さっています。

人ではこのままシャワーを浴びたり水泳など激しい運動も問題ないようです。

猫ちゃんではどうでしょうか、今のところ当院ではまだまだ装着例が少ないので結構取れないという表現にとどめておきます。

センサーを気にする様子の子はいませんでした。

このセンサーに写真のような読み取り機を近づけ血糖値を測定します。



これは猫ちゃん・ワンちゃんそれに獣医師にとって本当に恩恵の大きい機器です。

血糖値のコントロールのためにインシュリンの投与を行うにあたって、その子にあったインシュリン量を決めなけれななりません。

ある量を投与し順調に血糖値が変化しているか1~2時間ごとにチェックしないといけません。

私が勤務医だった頃はまだ二人がかりで血糖値を測定していました。猫ちゃん・ワンちゃんを持つ人と
血を採る人が必要だからです。人員が確保できず夜中に血糖値を調べることが難しい状況でした。

簡易検査キットが利用できるようになってからは一人で血糖測定を行えるようになり夜中の測定も可能となりましたが、それでもシャイな性格の猫ちゃん・ワンちゃんの場合は難しいこともありました。

その点この装置を利用すれば、猫ちゃん・ワンちゃんをケージから出す必要さえありません。読み取り機を近づけるだけでよいからです。

猫ちゃん・ワンちゃんが何度も痛い思いをしなくても済みます。














2021-06-30 09:00:00

猫の糖尿病 血糖値の測定

カテゴリ : 内分泌:ホルモンの異常や糖尿病
写真は糖尿病の猫ちゃんの血糖値を測定するために採血をしているところです。



採血というと一般的には注射器についた針を血管に刺してというイメージが浮かぶと思います。

糖尿病の患者さんはご自宅で必要な時に血糖値を測定できたほうが良いのですが、注射器を利用してとはなかなかいきません。

そこで利用されているのが下の写真のような簡易検査キットです。






こちらも注射針は使うのですが針先を耳の辺縁に透けて見える細い血管に刺します。





そうすると一滴ほど血がにじみ出てくるのですがそれを利用します。



キットに装着した試験紙の先端を血に触れさると血がしみこみ検査結果が表示されます。




院内では糖尿病の治療に使うインシュリンの注射量を決定する時に利用したりします。

インシュリンは血糖値をコントロールするお薬ですが猫ちゃんにより適した量が違ってきます。

少ないと効果がありませんし、多いと低血糖症という命にかかわる怖い状況になってしまいます。

そこでインシュリンの注射量を決めるために朝ごはんのあと猫ちゃんをお預かりします。

当院では主に9時頃にインシュリンを注射し1時間~2時間間隔で午後の診察時間が終わるころまで血糖値を
測定しその注射量で合っているかを観察していきます。

その時にこの簡易検査キットを利用しています。

ただ何回か針を猫ちゃんに刺さないといけないので最近は下の写真のような連続血糖測定キットが利用されるようになってきました。

5百円玉くらいの大きさのセンサーを猫ちゃんの皮膚に張り付けておきます。このセンサーに専用の読み取り器を近づけると、過去8時間の血糖値の動きが瞬時にグラフで示されます。



猫ちゃんが何回も痛い思いをせずに済みます。




2021-06-23 09:00:00

健康な猫ちゃんのフード



 ※ハムスターの飼い主さんごめんなさい

「先生この子のフードは何がいいですか?」はよく受けるご相談です。


ぽっちゃり猫さんなら「体重管理用のフードが各療法食メーカーから出ていますよ」

腎機能が弱ってきている猫ちゃんなら「腎臓用フードをはじめましょうか」

便秘気味の猫ちゃんには「お通じの良くなるフードを出しときますね」

皮膚の病気をよくおこす猫ちゃんには「アレルギー用のフードを試してみますか」

と何らかのトラブルを抱えている猫ちゃんにはそれに対応した療法食をお勧めしています。

また3か月くらいの猫ちゃんなら「成長期用ですね」、とくに大きなトラブルを抱えていない7歳以降の猫ちゃんには「シニア用への切り替えを考えてくださいね」とアドバイスをしています。

それで気づいた事がありました。

「1歳から7歳くらいの一番活発な時期のとくに何のトラブルもかかえていない猫ちゃんの飼い主様からはフードの質問を受けることが少ないな」、

ご相談を受けたとしても「色んなメーカーから市販されているアダルトでいいと思いますよ。とお答えして
いたな」と。

友人の獣医師に「どんなふうに話しているの?」と聞いてみますと、「東京のとある病院の先生が論文をホームページで公開されているからそれを読んでみたら参考になるかも」と教えてくれました。

非常に参考となりました。お付き合いのある病院様ではありませんので、直接リンク先URLを貼ることはできませんが「猫のための最適な食餌」で検索してみてください。

少し長い論文ですので飼い主様に特に役立つと思われる箇所を私はこのように解釈しましたという形で書き出してみます。

※私の解釈に間違いがある可能性もありますので、興味のある方は全文を読んでみてください

・猫ちゃんは完全肉食動物であること

・飼い猫がドライフードを食べだしてまだ50数年の歴史しかなく、イエネコちゃんの歴史から
 考えると非常に短い期間であること。

・イエネコちゃんが誕生して以来、ドライフードが現れるまでは小動物を食べていた。とくに人と暮らすよ 
 うになってからはネズミを食べ体を維持していた。

・ネズミは高タンパク、低炭水化物(低糖質)な食餌であること。

・ドライフードは多くの製品で管理や製造方法の点から、炭水化物の割合が40-50パーセント
   と高い割合であること。

・その高い割合の炭水化物に対して猫ちゃんのからだが対応しきれず、そのことが肥満・糖尿病・癌・癲癇
 など様々な病気の一因となりうること。

・現在、高タンパク・低炭水化物の条件をある程度満たしているフードとして「糖尿病療法食」が
 利用できること。



皆さんも一度食餌内容を再確認されてみてはいかかでしょうか。

論文では他にも、食事の回数についてやウェットフードの利用についても考察されています。


※あくまで7歳くらいまでの健康な猫ちゃんを対象としたお話である事、例えば高タンパクの食餌は腎機能  の弱った猫ちゃんにはよくない事、獣医師により見解の相違がある事など考慮ください。

また20歳になろうかという長寿な猫ちゃんも珍しくなくなってきています。そこでキャットフードが果たした役割は非常に大きいものです。市販されているキャットフードを否定するものではありません。



2021-06-16 09:00:00

ネコもよう図鑑

カテゴリ : その他


みなさん飼われている猫ちゃんの「もよう」を表現できますか?

日本猫だとキジトラ、サバトラ、茶トラ、白、黒、サビ、三毛なんてよく言われますよね。

あと私だけかもしれませんが、

トラ猫でお腹の部分が白いとキジトラ腹ジロとか茶トラ腹ジロ、

白い部分が占める割合が多くなってきたら黒のブチとか茶色のブチ、

口周りから鼻筋にかけて白いとハチワレの黒

などと表現していました。

人によって表現は様々で少し混乱しますよね。

この本はその混乱を解決してくれるかもしれません。

と言いつつ混乱したことが少しありました。

この本では大まかに猫ちゃんの「もよう」が11通りに分けられています。

キジ、白、黒、茶、黒ブチ、茶ブチ、キジブチ、黒二毛、キジ二毛、黒三毛、キジ三毛です。

簡単な遺伝学も含めてどうしてそのような「もよう」になるのか解説をしてくれています。

それで私が少し混乱した事は「キジ」の意味するものです。

この本では「キジ」という言葉は「色」と「しま模様」の二つをいっしょに表現しています。       

「雉(キジ)のような色でなおかつしま模様」と言うことです。

私は今まで「キジ」は「色」だけを表現する言葉として用いていました。「しま模様」は「トラ」の方で

表現していました。

ですのでこの本では私が今までキジトラ、サバトラと表現していた猫ちゃんも単に「キジ」となります。

キジトラに色をうすくする遺伝子が働いた猫ちゃんがサバトラとなるようです。

ちなみにこの本でいうところの「キジ」は英語で何と表現するのでしょうか?

正解は「マッカレルタビー」です。「マッカレル」は「サバ」、「タビー」は「しま模様」を意味しま

す。

私がキジトラと表現していた猫ちゃんも英語では「マッカレルタビー(サバシマ)」となります。

余計に混乱させてしまいましたか?

そのような方は是非本書を読んでみてください。







2021-06-09 09:00:00

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猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

  1. 動物園勤務から病院へ
  2. プロフィール
  1. 週齢はどれくらい?
  2. まず行うこと
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  2. 寄生虫予防
  3. 避妊去勢
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