
ある日「飼い猫同士が喧嘩をして爪でひっかかれたのか身が見えています。」と電話がありました。
電話をお受けしている時は「ちょっとしたひっかき傷かな。消毒をして抗生剤の処方かな。」と考えていたのですが来院されて診察してみますと結構な傷で上の画像はその時のものです。
毛刈りをしてみますと皮膚がペロンと剥がれていました。

このアメショーさんは女の子で10歳下のスコティッシュさんの男の子と喧嘩になってしまったようです。
普段からスコティッシュさんがちょっかいをだすことがあるそうなのですが、お話を聞いているといつもはそんなに険悪な間柄ではないようです。
多頭飼育の時や新しい猫ちゃんをお迎えする時って猫ちゃん同士の相性はどうかなって悩みますよね。
色々なサイトや書籍でこの組み合わせは比較的良好とかこの組み合わせはあまり勧められないよって感じで紹介されていますよね。
「そうだよね」と思うこともあったり「うーんそうかな」となることもあり、結局は皆さんもそう感じられていると思いますが「その猫ちゃん同士の性格によるのかなぁ」ってなりますよね。

開業前の90年代の半ばから20年近く多頭飼育をしていました。一番多い時で4匹(保護猫♂2保護猫♀1純血種♂1)居ました。
それで皆仲良しであったので「猫ちゃんを新しく迎えるのなんてそんな難しくないよね。初対面でシャーと言い合ってそれであとは時間がたてばお互い受け入れていくよね。」と恥ずかしながら当時は思っていました。
ところが開業をして2年目くらいの頃、衰弱し連れてこられた♀猫ちゃんをお預かりし入院治療させていただいていたのですがお迎えに来ていただけず「うーんまぁ4匹も5匹も一緒か、家で引き取ろう」となり連れて帰りました・・・が♂3匹は受け入れてくれたのですが先住♀猫ちゃんがもうどうにもこうにも許してくれませんでした。
新参♀猫ちゃんは先住♀猫ちゃんを見ただけで本当に蛇に睨まれたカエルさん状態になってしまいました。
様々対策も考えましたがお互いのストレスの事を考えこの新しい♀猫ちゃんは妻の実家にお世話をお願いすることにしました。

今回のこのアメーショーさんとスコティッシュさんについてはたまたま運の悪い事故だったのでしょうね。