
当院では全て年代の猫ちゃんワンちゃんに対して年1~2回の健康診断をすすめています。
ある日健康診断に来られた猫ちゃんの胸に聴診器を当てますと「ザッザッザ」と心臓から発せられる雑音が聴こえてきました。
雑音は心臓病の存在を示唆しており猫ちゃんでは心臓の筋肉が分厚くなってくることで様々な問題をおこす心筋症と呼ばれる病気をまず疑っていきます。
手始めに健康診断では血液検査を実施しますのでその時一緒にBNP値というものを簡易検査キットで測定しました。
BNPは簡単に言いますと心臓(心室)にダメージがあると上昇するホルモンです。下の画像が簡易検査の結果なのですが、これはBNP「高値」と判定します。

この結果によりいよいよ心筋症が疑われてきましたので、エコー検査で心臓の筋肉が分厚くなってきていないかを調べてみました。
一番上の画像がその時のものです。
少し専門的になりますが心室中隔の基部と呼ばれる部位が分厚くなっているように感じられました。
心室中隔の基部と言われても何のことだかとなってしまいますので順を追ってお話しします。
まずは猫ちゃんの心臓の模式図です。

エコー画像では心臓が下のように見えています。

少しわかりにくいですがオレンジで丸をしている部位が心室中隔の基部です。
エコー画像に書き込んでみます。

オレンジの上下矢印で記した部位が心室中隔の基部です。
心臓の左側では血液はピンクの線で記したようにながれています。
心室中隔の基部が分厚くなることで血液の通り道が狭められ血液の流れ②が妨げられます。それにより様々な問題が生じてきます。
心臓の筋肉は高血圧や甲状腺機能亢進症、末端肥大症などでも分厚くなってくるのですが今回は検査により除外できました。※末端肥大症の可能性は猫ちゃんの容貌から否定しました
診断を確かなものとするため専門医を受診して頂き閉塞性肥大型心筋症」との確定診断を得ました。
下はその時の検査結果の一部です。
