みなさまに心の安らぎをご提供できる「かかりつけ動物病院」を目指しています。茨木市のハリマウ動物病院

RSS

涙目の猫

カテゴリ : 眼



ある日「数日前から右目が涙目になっている。」という猫ちゃんが連れてこられました。

上の画像はその時のものですが、右目の下まぶたの縁があふれ出た涙で濡れています。



上のまぶたをひっくりがえしてみますと裏側が腫れあがっていました。画像には写っていないですが白目の部分も真っ赤に充血していました。

このような時「逆まつげでもあって目を刺激しているのかな」とか「何か目の表面に傷でもあるのかな」とか「バイキンが入って炎症を起こしているのかな」などと考え診察に入ります。

最近は室内飼いの猫ちゃんが多くめったに見かけないのですが自由散歩に出かける猫ちゃんですとまぶたの裏側に東洋眼中という寄生虫が住みつき悪さをしていることもあります。この猫ちゃんは完全室内飼いですのでその心配はなさそうでした。

視診では逆まつげはなさそうでした。

ある染色液を目の表面に垂らした時に傷があれば緑色に染まるという検査があるのですがそれも問題ありませんでした。

また必ずではありませんがバイキンが入り炎症を起こしている時は「あおっぱな」のような目やにを伴う事が多いと考えているのですがそれも認められませんでした。

このような時にもう一つ「ヘルペスというウイルスが悪さしているのかな」と考えたりします。

ヘルペスは猫ちゃんに激しいカゼのような症状を起こすウイルスですが一度かかってしまうと、カゼの症状が治まってからもウイルスは無くならず目の近くの神経に住み着いて時々目の表面に出てきて色々な悪さをします。

そこでヘルペスウイルス用の目薬を1週間点眼していただきました。



この目薬は1日6回の点眼と大変なのですが、その甲斐があってか1週間後に涙目は改善されていました。

2022-09-07 09:00:00

猫の鼻水

カテゴリ : 呼吸器


ある日「鼻がつまり呼吸が苦しそう」と猫ちゃんが連れてこられました。

診察台で観察してみますと左の鼻の穴から透明な鼻水が垂れていました。それに伴い呼吸もややしづらそうに見受けられました。

食欲や元気はありましたので、このような時には比較的若い子の場合は「鼻炎による鼻水かな」と考えまずお薬を処方し経過観察とすることもあります。

ただこの猫ちゃんは高齢であったため「鼻の腫瘍が原因による鼻水や息苦しさ」なども考えておかなくてはならないので、手始めの検査として鼻のレントゲン撮影を実施しました。上の画像がその時のものです。

画像に向かって右側が猫ちゃんの左側になります。レントゲンでは空気は黒く写ります。ですので空気で満たされている鼻の穴は黒く抜けて写ります。

このレントゲンでは左の鼻の穴が右と比べて白く濁っています。分かりやすいようにその部位を青い線で囲ってみます。



白く濁っていることから左の鼻の穴に何らかの異常があるということははっきりと言えるのですが、それが炎症であるのか腫瘍であるのかは直ぐに鑑別できません。

鑑別には二次病院でのCT検査等が必要となってきます。

ただレントゲンにはもう少しヒントがあります。絶対ではありませんが鼻の腫瘍性の疾患の場合、鼻の穴の周囲の骨が変形していたりする事があります。

今回はそのような骨の変形はないように思われましたので、「鼻炎」と仮診断し内服薬を処方しました。

下は内服終了後の画像です。左の鼻の穴の白い濁りが消え黒く抜けて写っています。

処方した内服薬では腫瘍の治療はできませんので、今回は鼻炎であったと診断しました。

2022-08-31 09:00:00

猫Tシャツ

カテゴリ : その他


相棒の猫と似たキャラクターのグッズを見かけたら嬉しいですよね。

自宅の猫がサビ柄で



しかもバナナを食べるのでついポチってしまったTシャツです。

去年のホワイトデーに妻にプレゼントしたものですが久しぶりにハンガーに掛かっていたので
撮影してみました。











2022-08-24 09:00:00

猫の高齢性認知機能不全症(認知症)

カテゴリ : 問題行動


「VISHDAAL(ヴィッシュダール)」という言葉があります。

  以下の英単語の頭文字をとってつなげたものです。

---------------------------------------------------------------------------------------

Vocalization(過剰に鳴く):やたらと鳴くことが増える、特に夜鳴き。昼夜問わず鳴く。
              混乱したように鳴く。飼い主の関心や愛情を求めて鳴く。

Interaction       :飼い主と交流しなくなる。攻撃性がたかまる。
   Changes        そっけなかった子がやたら甘える。
(社会的交流の変化)

Sleep-Wake Cycle    :夜間に頻繁に起きる、または起きて過ごしている。
  Changes         以前より増して昼間に寝ている。
(睡眠サイクルの変化)

House Soiling      :トイレ以外の場所で排泄してしまう。トイレまでたどり着けない。
(不適切な場所での排泄)

Disorientation      :隙間などに入り込んでしまう。ぼーっと一点を見つめている。
 (見当識障害)

Activity Changes    :家のどこかに引きこもってしまう。うろうろ徘徊する。
(活動性の変化)     過剰にグルーミングをする、またはしなくなる。
             フードに興味を示さなくなる、食欲が低下する。

Anxienty(不安)   :今まで平気だった状況を怖がる。刺激に対して過敏に反応する。
             飼い主がそばにいないといないと呼ぶように鳴く。
             飼い主の後を行いて回る。

Learning        :トイレや猫グッズの場所を忘れる。
  and memory      フードを食べたことを忘れ何度もねだる。
(学習能力と記憶力の低下)

-----------------------------------------------------------------------------------
 
上記項目は「猫ちゃんの認知症」の時に見られる症状です。

認知症とは簡単に言いますと物事を認知する機能が衰えてくる病気のことで、日常生活での支障や生活の
質の低下を招いてしまいます。

認知症は「完全に治す」ことは不可能ですので、可能な限り認知症を発症させないことが大切であると考えます。

具体的にはシニア期になりましたら毎年一度は健康診断を受け様々な病気の早期発見につなげていただきたいです。すべての病気は何らかのストレスにつながり、、ストレスは認知症を発症させる一つの要因と考えられています。

またご家庭においては上記のような行動がないかよく観察してください。少しでも怪しい行動がみられる場合は認知機能改善のサプリンメントなどを利用(本格的に症状が出る前に早期介入)することで症状の進行の緩和をはかることができます。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

上記症状は他の疾患でも認められますので、症状が認められましたら直ぐに動物病院を受診してあげてください。

夜鳴きや徘徊は猫ちゃんに多い甲状腺機能亢進症や高血圧症のあらわれかもしれません。

腎機能不全では体温が下がることがあり夜寒くて動き回っているのかもしれません。

変形の関節症も猫ちゃんでは多く、関節が痛くてトイレの出入りがおっくうになり違う場所で排泄してしまうのかもしれません。

※記事は 緑書房刊)猫の困った行動 予防&解決ブック 監修:水越美奈 著:藤井仁美
 を参考にしています。


2022-08-17 09:00:00

猫の喘息:夜中から明け方にみられる咳発作

カテゴリ : 呼吸器


おうちの猫ちゃんが「夜中から明け方にかけて咳きこんでいたりなんだか呼吸がくるしそうだな」ということはありませんか?

それはひょっとしたら猫喘息かもしれません。喘息はよく知られているようにアレルギー性の病気です。

アレルギーの原因となる物を、猫ちゃんが吸い込んでしまうと気道と呼ばれる空気(酸素)の通り道がせばめられてしまい息が苦しくなります。

少し専門的になりますが夜間は体をリラックスさせる方に働く副交感神経という神経が優位で、この神経は気道を収縮させようとします。

さらに秋から冬にかけては明け方の冷たい空気が気道を刺激します。

これらのことが夜中から明け方に喘息発作がよくみられる理由です。もちろんこれらの時間帯以外にも発作はおこります。

アレルーギーを引き起こす物としては、ダニ、花粉、フード、タバコの煙、香水などが考えられています。

ひどい発作が出ているときは、酸素室でお預かりしステロイドとよばれるアレルギーをおさえるお薬や
気道を広げるお薬を注射で投与し症状を落ち着かせます。

症状が落ち着いてきましたら、飲み薬をお渡しし自宅で様子を見ていただきます。

この時お渡しするステロイドとよばれるお薬は喘息には非常に有効なのですが、ある猫ちゃんにとってはあまり好ましくないこともあります。

そういう猫ちゃんの場合は飲み薬ではなく、吸入するタイプのお薬をお渡しすることがあります。

飲み薬は全身に作用してしまいますが、吸入タイプはおもに気道に作用しますので猫ちゃんがうける影響を小さくできるからです。

その吸入タイプのお薬を利用する時にスペーサーと呼ばれる上記写真のような器具を使用します。


2022-08-10 10:00:00

前へ 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 次へ

猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

  1. 動物園勤務から病院へ
  2. プロフィール
  1. 週齢はどれくらい?
  2. まず行うこと
  1. ワクチン接種
  2. 寄生虫予防
  3. 避妊去勢
  4. デンタルケア
  5. 体重管理・食事管理
  6. 定期健診

詳しくはこちら
診療時間
▼月・火・木・金
早朝 6:00~8:30
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
▼土曜日
9:30~12:30
▼日曜日・祝日
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
休診日
水曜日
予約診療
昼12:30~夕16:30で要予約
※まずはお電話下さい
診療時間
▼月・火・木・金
早朝 6:00~8:30
午前 9:30~12:30
  予約診療※のみ
12:30~16:30
午後 16:30~19:30
※当日の午前中までのお電話にて予約可能
▼水曜日
予約診療※のみ
8:00~10:00
※前日までのお電話にて予約可能
▼土曜日
9:30~12:30
▼日曜日・祝日
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
予約診療
要予約。
まずはお電話下さい。

月・火・木・金
昼12:30~夕16:30
※当日の午前中までのお電話にて予約可能です。

水曜日
8:00~10:00
※前日までのお電話にて予約可能です。