※抗がん剤の投与を開始して1週間目の画像です
先月のはじめ「年末くらいから風邪をひいているようで、市販のペット用点鼻薬をつかったりおくすりを飲ませたりしていたがなおらない。最近、鼻が腫れてきた。」とある猫ちゃんがつれてこられました。
オーナー様が話されている間はキャリーケースに入れられたままでお顔はまだこちらには見えていません。
この時点でもうある病気の事が頭の中に浮かんできているのですが、お話が終り猫ちゃんをキャーリケースから出すと「やはり」となりました。
※ この画像は第1回目の抗がん剤を投与する直前のものです、初診時ではありません。
お顔の状態から「一目見て「鼻腔リンパ腫」という鼻のガンが疑われました。
確定診断の為に二次病院を受診していただいたのですが、当初の推察どおり「鼻腔リンパ腫」との診断
を得ました。
治療はおよそ半年間にわたり毎週1回抗がん剤を血管から投与していくのですが、この猫ちゃんは種類がマンチカンでした。
猫のリンパ腫のセミナーに出席した時に講師の先生が、「リンパ腫の治療でマンチカンが来たらプレッシャーがかかりますね」とおっしゃられていたのを思い出しました。
ご存じのようにマンチカンは手足が短く、手足の短さは注射のための血管確保と呼ばれる処置を少し難しくするのです。
血管確保が正確にできていないと抗がん剤が血管から漏れ出し大変なことになるのです。
さらにこのマンチカンさんは手足に触られることを極端に嫌がります。
そこでオーナー様には鎮静剤の使用を許可していただき、現在治療に当たっています。