先日、ロシアンブルーさんが「月2回くらい咳?、しゃっくりをする」との事で来院されました。
上の動画はその症状が出た時の様子を撮影したものです。ご厚意で提供していただきました。
この症状は直ぐにおさまり普段は元気食欲もあり問題なく過ごせているとのことで、来院時も普通の猫ちゃんと変わらない様子でした。
動画の様子や問診、視診、聴診などから「猫喘息による咳では」と考えました。
猫ちゃんの喘息はアレルギーの関与が示唆されています。
何らかのアレルゲンを吸入した結果、気道に炎症がおこったり、気道がキュッとせばめられたりして喘息がおこります。
IgEアレルギー検査と呼ばれる検査を実施するとアレルギーの原因が特定できることがあります。
下はその結果です。
今回は異常はみとめられませんでしたがこの検査は完璧な検査ではありませんので、異常がないからアレルギーではありませんとは言い切れません。
「異常値が見つかったら、それは避けましょうね」と言うための検査くらいに考えてください。
喘息は香水やタバコの煙などの大気を汚染する物質やストレスが引き金になることもあります。
このロシアンブルーさんの場合は症状も直ぐ収まり日常生活は問題なく過ごせているので今のところ原因は特定できていませんが「軽度の猫喘息」と考え発作時に数日間、気管支拡張薬とステロイドと呼ばれる抗炎症薬を内服していただく事としました。
錠剤の内服が困難な場合も想定し吸入タイプのお薬とそれを吸入させるための器具もお渡ししました。
ロシアンブルーさんは慢性の気管支炎や肺炎を発症することも多く今後そのような病気にならないかも注意していかなければなりません。