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猫ひっかき病と心筋症

カテゴリ : 感染症・予防


猫ひっかき病(バルトネラ感染症)はバルトネラと呼ばれる菌が引き起こす人間の病気です。

この菌をもっている猫ちゃんに人間がひっかかれたり、かまれたりすると熱や倦怠感がでたり傷ができた近くのリンパ節が大きく腫れあがったりします。

この菌は猫ちゃんに対して感染はするのですがほとんど悪さはしませんので我々獣医師が動物病院で「この猫ちゃんはバルトネラ感染症が疑われますね」というような状況はほぼありません。

私自身もオーナー様から「この前ひっかかれて脇のリンパ節が腫れたんです」といったような話を聞き猫ひっかき病をたまに認識するといった感じです。

この菌はノミやマダニが運んでくることが分かっています。

私の手元にある「猫の治療ガイド2020」という本では「日本では7~9%の猫が保有しており、3歳以下の猫での保有率が高い、1~2年は菌を保有している猫もいるが抗体(病原菌を倒す武器)により菌が排除されるので大人の猫での感染報告は少ない。」となっています。

ですので保護したばかりの猫ちゃんにノミが寄生していたらノミを駆除するとともに引っかかれたり・かまれたりしないような注意が必要です。

このバルトネラ菌は猫ちゃんにはあまり悪さしないというのが最近までの認識でしたが、先月参加した猫の心筋症(心臓の筋肉になんらかの障害を生じ心臓病をおこす)に関するセミナーで心内膜炎(心臓の内腔を内張する膜の炎症)が原因の心筋症ではこの菌が悪さしているのではないかとのお話がありました。

猫ひっかき病を人におこした猫ちゃんは将来自身が心筋症になってしまうリスクがそうでない猫ちゃんよりも高いのかもしれません。
2023-04-26 09:00:00

心因性脱毛

カテゴリ : 問題行動


上の画像は避妊手術のため連れて来られたロシアンブルーさんの手術前の写真です。

麻酔導入直後でこれから心電計・血圧計・点滴などをつないでいきます。

その後お腹の毛を刈っていくのですが、よく見ていただきますと既に毛のない箇所があります。

下腹部と両脇になります、お預かり時にオーナー様から既に指摘されていました。

分かりやすいようにオレンジのラインを入れてみます。



心因性脱毛が疑われました。

グルーミングは第一に体を清潔に保つために行われますが、その他にも自分を落ち着かせるため・リラックスさせるためにも行われたりします。

体が舐められる刺激でセロトニンという物質が体内に放出されます。このセロトニンはリラックス効果をもたらします。

そこで何らかのストレスがあった場合グルーミングをして自分を落ち着かせようとします。

そのストレスによってはグルーミングが過剰になってしまい脱毛がおこってしまいます。

ストレスの原因は様々ですが、生活環境の変化が一番多くみられるでしょうか。

フードの変更、家具の配置の変化、引っ越し、におい、新しい同居人・動物などなど・・・

オーナー様に確認しましたところ特に思い当たる出来事はないとのことでした。

ただ発情行動が見られるとのことでした。

室内の場合は発情してもパートナーをみつけることができません、そういったこともストレスになるのかもしれません。

※このような脱毛がおこる理由は心因性だけではありません、今後経過を見守っていきます。
2023-04-19 08:04:53

純血種の増加

カテゴリ : その他


数年前に猫ちゃんの飼育頭数がワンちゃんの飼育頭数をわずかながら抜きました。

当院に来院される猫ちゃんの比率も感覚的なものですが4割(以前は2割ほど)くらいでしょうか、ここ数年間であきらかに増えてきています。

それともうひとつ純血種の猫ちゃんの割合も増えてきています、しかも種類もかなり豊富になっています。

僕の子供ころは純血種というとペルシャ(ヒマラヤンを含む)、シャム猫が定番で平成に入ったころ(大学生のころ)からやっとアメリカンショートヘアーやロシアンブルーを見かけるようになったように記憶しています。

それから獣医師となり2000年代に入り見かけるようになったのは定番のスコティッシュさん、他にはアメリカン・カール、エキゾチック・ショートヘアー、ブリティッシュ・ショートヘアー、ノルウェージャン、ソマリ、アビシニアンと言ったところでしょうか。

次に見かけるようになったのはベンガル、シンガプーラ、メインクーン、ラグドールそしてその手足の短さにかなりびっくりさせられたマンチカンでした。

最近はミヌエット、ラガマフィンをちらほら見かけます。

当然品種ごとによくみられる病気もあり我々獣医師はそれについても知っておかなければなりません。

上記画像のような本も去年から出版されています。

下の動画は最近妻がとあるペットショップさんで見かけた猫ちゃんを撮影したものですが、不勉強で最初に見たときに品種はわかりませんでした。

ジェネッタというそうです。画像の本にも出てきません。

マンチカンのような体形でベンガルのような模様をしています。

2023-04-12 09:00:00

猫の掛け時計

カテゴリ : その他


以前に猫の懐中時計について記事にしたことがありますが、今回は壁掛け時計です。

去年の事ですが「診察室の時計を変えようかな」と思い「そういえば猫の壁掛け時計が家のどこかにあったな」と引っ張り出してきました。

これは勤務医時代に結婚前の妻と暮らしていた家に飾っていたものです。

陶器製で確か阿倍野の近鉄百貨店で購入したように記憶しています。

家の中を探し引っ張り出してきたのは良いのですが、秒針が取れてなくなってしまっているので診察室ではどうも使用できそうにありません。

そこで「購入したのはもう20年以上前だし、まさか見つからないだろうな」と思いながらもフリマサイトを検索していますとなんと直ぐに見つかりあらたに購入することができました。

下の画像のものがそれですが、ちゃんと秒針がついています。



さっそく診察室の壁に掛けてみたのですが少し小さくバランスが良くなかったので使用は見送りました。

それでこの各々の時計の左側の「ひげ」をよくみると最初の画像のものはひげの生え際がはなれているのですが、新たに購入したものはひげの生え際がつながっています。

口の角度や手のついている位置も微妙に違います。

手作り感いっぱいで面白いですね。
2023-04-05 09:00:00

フード量の簡単な計算方法:大人の猫

カテゴリ : お世話

先週、食べ過ぎて消化不良を起こし嘔吐しているのではと思われる猫ちゃんがつれてこられました。

フードを出したらその分をきっちり平らげてしまうようで、新たに購入した自動給餌機の量設定を間違え一度にたくさん与えすぎてしまったようです。

その猫ちゃんの体重から計算してみますと1回のフード量が1日分の量になってしまっていました。

1日に与えるフードの量はたいてい袋や缶詰め、パックのどこかに記載されています。

ですのでそれを参考にしていただいたらよいのですが、簡単な計算方法をお教えしますね。

応用できるのは大人の猫ちゃんになります。ワンちゃんや子猫には応用できません。

あまり活発ではない猫ちゃん 50×体重

普通の猫ちゃん       60×体重

活発なちゃん        70×体重

この計算をしてみてください。

次に袋や缶詰に記載されている代謝エネルギーという項目に記載されているキロカロリー数に注目してください。下の画像でピンクの〇で囲ってある箇所ですが「379」とあります。



上の計算式で出てきた数字をこの数字で割って100をかけてください。

それがそのフードの1日に与える量(グラム)です。これを数回に分けて与えてください。

4kgの活発な猫ちゃんに画像のフードを与えるとしましょう。

1日量は 70×4÷379×100≒73.9 およそ74gとなります。これを数回に分けて与えてください。

※ワンちゃんや子猫などでの計算方法は2021年11月18日のブログに記載しております。
2023-03-29 09:00:00

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猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

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