猫の慢性腎臓病と診断され、
これからどう向き合っていけばいいのか、不安を感じておられる方へ。
慢性腎臓病は、出来ることがたくさんある病気です。
けれど、出来ることを全部やることが、必ずしも正解とは限りません。
焦らず、その子に合った形を探すことが大切だと、私は考えています。
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先週の土曜日、診察が終わってから妻と阪急本通商店街のガストで昼ごはんを食べました。
その帰り道、「茨木神社に寄ってみようか」という話になりました。
お正月には毎年神社の前までは行くのですが、人が多くて、そのまま帰ってくることがここ数年続いていました。
お正月以外なら空いているだろう、と。
境内は静かでした。
本殿の裏に、もう一つ小さな神殿があります。
その横を通りかかったとき、妻が「ちょっと待って」と言ってスマートフォンを構えました。
視線の先には、黒白ぶちの猫。
耳のカットから、おそらく雌猫です。
神殿の縁に体を預けて、ただ静かにくつろいでいました。

人が通っても慌てる様子はありません。
猫は、自分の時間で生きています。
その姿を見ていると、診察室で向き合う慢性腎臓病の猫たちのことを思い出しました。
慢性腎臓病は、急にすべてが悪くなる病気ではありません。
気づかないうちに、少しずつ進んでいきます。
だからといって、慌ててあれこれ手を打てば良いというものでもありません。
当院では、クレアチニンやSDMAといった血液検査の値だけで判断することはしていません。
尿比重がどの程度保たれているのか。
尿中蛋白はどうか。
血圧は安定しているか。
体重や食欲はどう変わっているか。
それらを合わせて、いまその猫がどの位置にいるのかを考えます。
慢性腎臓病の管理は、やろうと思えば出来ることはいくらでもあります。
検査も、薬も、食事の調整も。
けれど、それをすべて並べて進めることが正解とは限りません。
猫が嫌がっていないか。
通院や投薬が負担になっていないか。
飼い主さんが無理をしていないか。
そこをきちんと話し合わずに積み重ねても、長くは続きません。
出来ることを全部やるのではなく、
その猫とそのご家族にとって無理なく続けられる形を一緒に探します。
慢性腎臓病が進行した場合、自宅での皮下補液が必要になることもあります。
けれど、それも一律に始めるものではありません。
体重や食欲、脱水の程度、生活環境を見ながら、本当にその子に必要かどうかを判断します。
無理に始めることも、逆に必要なのに先延ばしにすることもありません。
強くいくこともあれば、
あえて少し抑えることもあります。

完璧さよりも、続けられることを大切にしています。
慢性腎臓病は短距離走ではありません。
あの神殿の横の猫のように、
急がず、しかし目を離さず。
地味ですが、その積み重ねが結果につながると考えています。
茨木で猫の慢性腎臓病の継続管理をご希望の方は、ご相談ください。






























