みなさまに心の安らぎをご提供できる「かかりつけ動物病院」を目指しています。茨木市のハリマウ動物病院

RSS

後肢をかばう猫ちゃんにソレンシアを使用してみて

カテゴリ : 運動器:関節や骨

動画は以前も紹介させていただいた左後肢をかばっている老猫さんの様子を院内で撮影したものです。(その時のブログは事情により掲載を中止しています。)

レントゲン検査で足根関節という関節、いわゆる足首の関節に変形が認められましたのでそれが理由で足をかばっているものと考えました。

そこでこれも以前紹介させていただきましたソレンシアという痛み止めを投与しました。



これは注射製剤でこれまでのようなご家庭でお薬を飲ませるという手間がなく、内服タイプの痛み止めで問題になってくる消化器症状を伴う副反応や腎不全がある猫ちゃんには使いづらいという心配がほとんどありません。

1回の注射で1か月間効能が持続し内服タイプでは躊躇される長期投与も認められています。

販売元担当者の方から「投与3日目頃から効果が見え始める猫ちゃんもいる」との説明でしたので動画の猫ちゃんには投与後7日目に再受診していただきました。

下の動画はその時の様子です。



動画ではわかりにくいのですが私の印象では「やや関節の可動域が広がっているのかな」というものでしたがオーナー様の印象では「自宅での様子は注射前とほとんど変わっていないように思います」というものでした。

「効き目が現れるまでは個体差もあると思います。来月もう1回投与してみましょう」とお話し1か月後もう1度投与してみました。

その2回目の来院の時も足のかばい方はあまり改善が見られずオーナー様も効果を実感されているという感じではありませんでしたので3回目の投与は積極的にお勧めできませんでした。

ところがそれから1か月後今度はオーナー様の方から注射を打ってくださいとのことで来院されました。

「足の動き・かばい方は変わらないのですが、明らかに行動範囲が広がりました。」とのことでした。

効果が現れるまでは個体差がありなおかつ全ての猫ちゃんに良い反応が認められるわけではないですが、他のオーナー様も含め概ね良い評価を頂いています。
2023-11-22 08:00:00

アキレス腱損傷

カテゴリ : 運動器:関節や骨


 もう昨年の出来事なのですが「昨日テーブルに乗ろうとして落下。そのあとから足をひきずって痛そうです」とのことでアメショーさんが連れてこられました。

動画はその時の様子を撮影したものです。

猫ちゃんは院内では固まってしまってワンちゃんのようには歩いてくれないことも多くどの足をかばっているのか、痛がっているのかを把握することが難しいケースもあるのですが、明らかに左後ろ足が痛そうです。

人間でいう「かかと」のあたりに触れると嫌がりました。

そこで「かかと」周辺のレントゲンを横から撮ってみました。

痛い方の左足


正常な右側


骨がぽっきり折れたりヒビが入ったようには見えませんでしたが、人間でいう「ふくらはぎの筋肉」の下あたりが少し腫れているように感じられました。

わかりやすいように腫れているなと感じられる部分にピンクのラインを入れてみます。

痛い左側


正常な右側


左側のラインの幅の方が広いです、少しわかりにくいですかね。
幅が広くなっているのは腫れている証拠です。

当日は痛み止めの内服と安静をお願いし経過観察としました。

それから5日後に再診していただいたのですが症状が続いていましたので専門病院を紹介させていただきました。

診断結果は 「左側腓腹筋もしくは腱の部分損傷を疑う(付着部の裂離骨折を伴う可能性)」 とのことでした。

簡単に言いますと「ふくらはぎ」の筋肉の一つに腓腹筋(ひふくきん)と呼ばれる筋肉があり、その筋肉は「かかと」の骨とつながっています。その筋肉と骨をつなげているスジ、いわゆる「アキレス腱」の一部がちぎれてしまったと言うことです。



ぽっきりと折れるような骨折はなかったのですが裂離骨折とよばれる骨折の可能性があるのではとの診断でした。

裂離骨折とは引っ張られておこる骨折の事です。今回のケースでは落下し着地した時にアキレス腱が過度に引っ張られその一部が骨の付着部からはがれてしまった可能性があるということです。

治療は完全なアキレス腱の断裂ではなく一部断裂の可能性でしたので手術ではなく痛み止めと安静で経過観察していくこととなりました。

その後気になっていたのですが先月予防接種のため来院されたのでお話を聞きますと「普通に歩いています」とのことでした。
2023-11-15 08:00:00

 タイガース 日本一

カテゴリ : その他


タイガースファンの方おめでとうございます、前回の日本一から38年長かったですね。バファローズファンの方は残念でした。

今はもっぱらネット観戦ですが開業するまではよく甲子園に出かけていました。

子供の頃からのファンで病院名も実はタイガースにちなんでいます。

「ハリマウ」とはインドネシア語で「トラ」という意味です。

上の画像は2年前ひさしぶりに生観戦に出かけた時に購入したTシャツで、ユーモラスなトラの雰囲気が気に入っています。
2023-11-08 07:00:00

口内炎その後:保護猫クロちゃん

カテゴリ : その他

          来院当初の口内炎の様子

8月16日のブログで報告しました保護猫クロちゃんの口内炎のその後ですが、現在は痛みを訴えるそぶりなくスムーズに食事できているとの事です。

お預かり当初に食事中フードを口にするのを躊躇する様子が観察されましたので、それは口内炎による痛みのためと考えました。

ステロイドという痛み止めを使用することで躊躇することなく食べるようになり、その後はインターベリーと言うお薬を継続して使用していました。

インターベリーには歯肉口内炎の原因となる歯周病菌の数を減らす効果が期待されています。

インターベリーは本来は軽度の歯肉炎に対して使用するもので激しい歯肉炎や画像のような口内炎に対しては適応外となっていますが、歯周病菌を軽減し少しでも口内炎が改善されればと思い使用していました。

※歯肉炎と口内炎との違いの説明は今回省略させていただきます。



粉薬なのですが1箱を10分包し、歯肉炎治療の場合は1回1分包分を歯肉に指で塗り込みます。それを3~4日ごとに10回おこないます。

口内炎部に直接塗り込む事は出来ませんので、



1回分を蒸留水4mlに溶解して



1日1回、左右の口角から3,4滴垂らしてもらっていました

下の画像が現在の様子です。茨木市外に居住されており連れてきていただくのがなかなかできませんので画像の送信をお願いしました。

口内炎は継続してありますが(画像ではわかりにくいのですが)明らかに上の画像に比べて赤みが軽減しているとの事です。

インターベリーが功を奏しているとは断言できませんが使用を継続しています。

弊害も心配なステロイドを使用することも無くスムーズに食べくれていることはうれしいことですが、定期的な口腔内のチェックは必要となります。

口内炎が進行するようなら外科的な対応も考えなければなりません、症状が重症化すれば根治が期待できる外科的な対応を行っても改善が難しくなってくるからです。

定期的に口腔内をチェックして外科処置に踏み切る時期を適切に判断していかなければなりません。

※外科処理:口内炎の悪化要因となる歯を抜くことです。





       現在の口内炎の様子
2023-11-01 09:00:00

モスキートバイト(蚊刺咬性過敏症):保護猫ボーイくん

カテゴリ : 皮膚病


ハルちゃんとクロちゃんを保護した妻の友人から7月の初めころ妻あてにこんな連絡がありました。

「5月頃からいつもの公園で見かけるようになったボーイくんなんやけど耳と鼻の皮膚がボロボロで疥癬かなぁ」

「耳と鼻って言うんやったらそうかもね」と答えておきました。

疥癬は耳や頭部・顔面の皮膚に感染しそこでトンネルをつくり激しい痒みをもたらすとともに顔面の皮膚をデコボコにしてしまいます。見た目の様子は検索してみてください。

それからしばらくして何とかその様子が撮影できたとのことで送られてきた画像(失くしてしまいました)を見ますと「あれ疥癬ぽくないなぁ、ひょっとしたら蚊にさされてるんじゃないかなぁ」となりました。

上の動画は8月の末に妻がその公園までボーイくんを見に行った時のものです。

顔面の皮膚は綺麗な状態なのですが耳の後ろの毛がズル剝けで鼻の頭が所々毛が抜けています。

これはモースキートバイトの特徴で蚊が他の箇所と比べて毛の短い耳の後ろや鼻の頭を狙って吸血してくる結果です。ちなみに「お肛門まわりも赤くなっていました。」。黒猫が狙われやすいとも言われています。

妻の話では「もう軽く百匹ぐらいは蚊が寄ってきてた」とのことでした。

動画のキャプチャー画像です。




「あーこれはお薬をつけたり飲ませたりでどうこうできるものじゃないなぁ。室内で飼ってあげて蚊に刺されないようにしてあげる必要が・・・」となりました。

それからボーイくんの事は少し忘れていたのですが先週「貰い手が見つかりそう」とのことで当院に健康診断と去勢手術のために連れてこられました。

既に10月になり蚊による吸血が少し減ったのが良かったのか皮膚の症状が少し落ち着いていました。その時の画像ですがまだ脱毛部が見られます。



それから当院でお預かりし10日目の画像です。蚊に刺されなくなってすっかり良くなりました。





2023-10-25 09:00:00

前へ 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 次へ

猫のフィラリア症ムービー(リンク先に動画があります)
https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/movie/

  1. 動物園勤務から病院へ
  2. プロフィール
  1. 週齢はどれくらい?
  2. まず行うこと
  1. ワクチン接種
  2. 寄生虫予防
  3. 避妊去勢
  4. デンタルケア
  5. 体重管理・食事管理
  6. 定期健診

詳しくはこちら
診療時間
▼月・火・木・金
早朝 6:00~8:30
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
▼土曜日
9:30~12:30
▼日曜日・祝日
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
休診日
水曜日
予約診療
昼12:30~夕16:30で要予約
※まずはお電話下さい
診療時間
▼月・火・木・金
早朝 6:00~8:30
午前 9:30~12:30
  予約診療※のみ
12:30~16:30
午後 16:30~19:30
※当日の午前中までのお電話にて予約可能
▼水曜日
予約診療※のみ
8:00~10:00
※前日までのお電話にて予約可能
▼土曜日
9:30~12:30
▼日曜日・祝日
午前 9:30~12:30
午後 16:30~19:30
予約診療
要予約。
まずはお電話下さい。

月・火・木・金
昼12:30~夕16:30
※当日の午前中までのお電話にて予約可能です。

水曜日
8:00~10:00
※前日までのお電話にて予約可能です。